より良い睡眠をとるための豆知識 ~栄養編~

睡眠

睡眠といえば「量」だけじゃなくて「質」も大事だよね

そうね
睡眠の質を確保するには、食事や生活習慣を改善する必要があるのは知っているわよね?
この記事ではまず睡眠の質を改善する「栄養素」と「食べ物」について紹介するわ

睡眠の質を向上させる栄養素

睡眠は「量」だけではなく「質」も大事であることは言わずもがなです。
そこで、この記事では睡眠の質を向上してくれる栄養素を4つご紹介したいと思います。

トリプトファン

トリプトファンは、乳製品・青魚・大豆製品などに多く含まれる必須アミノ酸の一種で、私たちの睡眠の「質」を向上するためにもっとも重要であるといっても過言ではない栄養素です。

その理由は、トリプトファンが睡眠の「質」向上のカギを握るセロトニンやメラトニンを作る原料となるからです。

セロトニン・・・脳内で働く神経伝達物質の一種。精神や感情の働きを落ち着ける効果がある
メラトニン・・・ホルモンの一種で、覚醒と睡眠を切り替えるスイッチの役割がある

このように、セロトニン・メラトニンの材料となることで睡眠に重要な役割を果たすトリプトファンなのですが、私たち人間にとって不都合な点が1つあります。

それはトリプトファンが体内で合成することができない、ということです。
ですから、不足しないよう意識して食事から摂取するようにしなければなりません。

トリプトファンを含む食べ物

乳製品・青魚・大豆・バナナ・玄米

トリプトファンを多く含む食品は玄米・肉類・チーズや牛乳などの乳製品・カツオやマグロなどの青魚・豆腐や納豆などの大豆加工食品、バナナなどが挙げられます。
多彩な食物に含まれているので、毎日摂取することは特に難しくはないですが、普段から意識して摂取すると睡眠の質向上につながるでしょう。

グリシン

グリシンは肉類およびエビ・ホタテ・イカ・カニ・カジキマグロといった魚介類に多く含まれるアミノ酸の一種で、赤血球や肝臓において重要な役割を担っています。

グリシンの摂取が睡眠の質を向上させると言われている理由は以下の3つです。

①睡眠のリズムを整える

十分なグリシンを摂取すると、ノンレム睡眠の中でも質の良い睡眠のカギとなる徐波睡眠にスムーズに移行するだけでなく、徐波睡眠の時間も増加する事が分かっています。

また、徐波睡眠により睡眠のリズムが整うことで、夜中に目を覚ましてしまう中途覚醒や、早朝に起きてしまう早朝覚醒が減り、質の良い睡眠を得ることができます。

②深部体温を下げる

ヒトの睡眠リズムと深部体温(つまり内臓部分の熱量)には深い関係があります。

就寝時、深部体温が下がりつつあるときに眠りに入ると、良い睡眠がとれることが分かっています。グリシンには身体の末端部分の血行量を増やすことで、深部体温を下げる働きがあります。

③気分を落ち着かせる

神経伝達物質であるグリシンは中枢神経で抑制系の神経伝達物質としても働き、気分を落ち着かせる作用があります。これはトリプトファンの項で紹介したセロトニンや次の項で紹介するGABAと似た働きです。

グリシンを含む食べ物

肉類や魚介類(例えば エビ・ウニ・ホタテ・イカ・カニ・カジキマグロ など)に豊富に含まれています。グリシンを売りにしたサプリメントも多数あるので、そちらで補うこともできます。
睡眠に問題を抱えた人が就寝30分前に3gのグリシンを摂取したところ、朝はスッキリと目が覚め、日中の作業効率も向上したという研究結果も報告されています。

GABA

GABAは脳や脊髄などの中枢神経系で働く神経伝達物質で、前項までに説明したトリプトファン・グリシンと同じアミノ酸の一種です。
GABAには抗ストレス作用や、神経の興奮を静める作用があります。そのため、GABAを摂取することによって、睡眠の質の向上が期待できます。
それを裏付けるように、多くの睡眠薬にGABAの作用を強める成分が配合されています。

見出し

チョコレートやココアの原料カカオをはじめ、トマトや発芽玄米等の野菜・穀物に多く含まれます。

マグネシウム

マグネシウムはひじき・昆布・わかめなどに含まれる必須ミネラルの1つであり、体内の300種類以上の酵素の働きを助けることで生体の維持に寄与しています。
また、マグネシウムは先述したメラトニンのほか、レニンという睡眠に関係するホルモンの働きに関わっていると言われています。
よってマグネシウムが不足すると、睡眠障害が起こる原因となります。

マグネシウムを含む食べ物

マグネシウムは、藻類、魚介類、穀類、野菜類、豆類などに多く含まれます。

なるほど!
これからはちょっと意識して食べてみることにするよ

そうね
バランス良く食べていれば十分摂取できそうなのが
嬉しいわ

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